2010年05月10日

『キャット&チョコレート』リプレイ

ここではカードゲーム『キャット&チョコレート』をリプレイ形式で紹介していきます。具体的なルール、遊び方、プレイの雰囲気などを少しでもお伝えできれば幸いです。
文章はデザイナである川上亮が担当します。

表紙上表紙下

『キャット&チョコレート』は幽霊屋敷をテーマにしたカードゲームです。
各プレイヤー幽霊や生ける屍、崩落する床、噴きだす炎といったアクシデントを次々と回避しなくてはなりません。回避の際は様々なアイテムの活用方法を「自由な発想」で、「思いつくまま」に宣言してください。実際に回避できたかどうかは他プレイヤーによる多数決で決まります。
ゲームは2チームに分かれて行います。最終的により多くのアクシデントを回避していたチームのプレイヤー全員がゲームの勝利者となります。

○プレイヤー紹介
筆者:川上亮。『キャット&チョコレート』のメインデザイナー。小説家。仕事でボードゲームの紹介記事を書いたりもしている。
こーちゃん:『キャット&チョコレート』のサブデザイナー。小説家。川上亮の同僚。パピコを食べすぎて入院した経験を持つ。
ゆうみん:上記2人が所属する会社の経理&ホームページ制作担当者。今回、唯一の女性プレイヤー。お菓子作りの達人。
ケミ:上記3人の同僚。会社では一番の若手にして一番の男前。イラストが描けてゲームも作れる。しかも彼女が美人。


○準備
筆者:このゲームは2チームによる団体戦だ。まずは各自の所属を決める「陣営カード」をランダムに配ろう。それぞれこっそり確認し、自分の前に伏せておくこと。
ケミ:だれが敵でだれが味方かわからない状態でゲームを行う、ということですね。
筆者:その通り! 陣営は「教団」か「結社」のいずれかだ。

全員、自分に配られた陣営カードの中身を確認する。

陣営カード判定カード

筆者:確認したね? では次に、「SAFE! カード」と「OUT! カード」を1枚ずつ配ろう。これについてはあとで説明するぞ。さらに、初期のアイテムカードを3枚ずつ配布する。あとはイベントカードの山札を作って、「END! カード」を山札の「まん中あたり」に差しこめば準備完了だ。


○探索開始
こーちゃん(以下 こー):スタートプレイヤーは「人生でいちばん多くお化け屋敷を訪れた人から」です。
筆者:今回は紹介リプレイだから、とりあえず制作者のおれから始めようか。
こー:ではそれで。
筆者:手番プレイヤーはまずイベントカードの山札から1枚をオープンする。
こー:今回は……(イベントカードの内容を読みあげる)『礼拝堂/亡霊が生きた人間を求めてさまよっている。気づかれると取りつかれてしまう。』と書かれてますね。

イベントオープン

筆者:手番プレイヤーはこうしたアクシデントを、手札にあるアイテムをうまく活用することで回避していくんだ。活用方法は自由に、好き勝手に宣言すればいいぞ。
ケミ:好き勝手に!?
筆者:そういうこと(笑)。成功したかどうかの判定は他プレイヤーによる多数決だ。ちなみに使うべきアイテムカードの枚数は「イベントカードの山札」のいちばん上に示されてる。
こー:遊ぶ度にゲームの展開が変化する仕組みですね。
筆者:(自分の手札をにらみつつ考える)というわけで、今回は……おれは(アイテムカード『スプレー』と『鳥カゴ』を順番に出して)「『スプレー』で『鳥カゴ』の鳥に劇薬をぶっかけて興奮させ、その鳥を空へ放ち、亡霊の注意を引きつける」という方法を宣言。さあみんな判定してくれ!

アクシデント回避

こー:他のプレイヤーは「いま宣言された方法でアクシデントを回避することは可能」と思えば「SAFE! カード」を、不可能と思えば「OUT! カード」を場に出してください。
ケミ:なるほど、だれが味方でだれが敵かわからないから公平に判定できる、ということですね。
こー:さっそくジャッジに入りましょう。一斉にいきますよ。せーの……!

こーちゃんとゆうみんが「SAFE! カード」を、ケミが「OUT! カード」を場に出す。

判定

筆者:(結果を見て)おっしゃあ!
ケミ:なんで? なんでセーフなの???
ゆみ:いやぁ……劇薬で興奮してる鳥でしょ? 亡霊はそっちに反応するかなぁって。
筆者:回避に成功した場合はそのイベントカードを獲得。これはゲーム終了時の得点になるぞ。
こー:アイテムカードは使ったぶんだけ山札から補充ですね。
筆者:その後、手番プレイヤーが時計まわりに移っていく。
こー:次は俺ですね(イベントカードをオープンする)。
ゆみ:(カードの内容を読んで)『小屋/壁にかかっていた猟銃が唐突に暴発する。弾丸はまっすぐ君に向かってくる。』
ケミ:(イベントカードの山札を見て)これを1枚でなんとかしろ、ということですか。
こー:なるほど……(アイテムカード『カメラ』を出す)「首からかけていた『カメラ』でふせぐ」。これでどうです?
ゆみ:ほうほう。
筆者:おもしろくない答えだな。
こー:おもしろくない、とか言わないでくださいよ!?
ケミ:判定しましょうか。せーの……!

結果は全員が「SAFE!」。

小屋

こー:ふむ、当然でしょう(イベントカードを獲得する)。
筆者:まあいいかな? 序盤は甘めにジャッジしてやる、ということで。
こー:さっきの川上さんより確実にまともな回答でしたからね?
ゆみ:まあまあ(苦笑)。次、いきますよ?
ケミ:(イベントカードをめくる)『召使い部屋/血走った目をした老人が自らを傷つけようとしている。止めなければ!』か。なるほど……。
こー:霊に取りつかれたんでしょうね。
ケミ:止めてみせましょう。「『バナナ』を老人の足もとに投げて転ばせ、気を失わせる」!
ゆみ:自殺を止めるために失神させるわけ?(笑)
こー:では判定いきましょう。せーの……!

結果は全員が「OUT!」。

ケミ:なんでですか!? どう考えてもセーフでしょ。止められるでしょ。
ゆみ:そもそも老人、歩いてないんじゃない?
こー:明らかに座ってるな。
ケミ:そんな!
筆者:アクシデントの回避に失敗した場合、イベントカードはゲームから除外されるぞ。
ゆみ:続いて私の手番。(イベントカードをめくる)『玄関ホール/どこからともなく轟音のような笑い声が響き渡る。頭が割れるように痛い。』これを2枚ね……。
ケミ:これは難しい!
ゆみ:(考えて)よしわかった。「『工具箱』から『注射器』を取りだして――」
ケミ:この時点で微妙(笑)。
ゆみ:「自分にクスリを注射して、轟音が気にならないようにしちゃう!」
筆者:なるほど、気持ちよくなるクスリを打ったわけだ(笑)。

判定結果は、全員が「SAFE!」。

こー:ほほう……まさかの全員一致ですね。
ゆみ:むしろ轟音と一緒に笑う感じ?(笑)


○中盤戦
筆者:では次……『美術品保管室/飾られていた甲冑が動きだし、君に襲いかかる。』これを3枚で。
ケミ:イベントカードで「3枚」と指示された場合、必ずアイテムカードを3枚とも使わなくちゃならないんですか?
筆者:そうだよ。無理矢理にでもね。
こー:だから、むしろ1枚よりも3枚のほうが難しかったりします。
筆者:さて、甲冑に勝つには……こうだっ。「『マスク』を着けて仮面の力に目覚め、『ロープ』で甲冑をぐるぐる巻きにしつつ、扉を出て後ろ手に『古い鍵』で閉める!」

判定は2人が「OUT!」。ケミだけが「SAFE!」。

筆者:なんでだよ。絶対いけるだろ!?
こー:そもそも仮面の力に目覚められないでしょ。
筆者:目覚めれるよ。「ウリィ」って言って甲冑に勝つよ!
ケミ:うん、それは勝つな。
ゆみ:勝てないから。むしろそれ幻覚だから。
筆者:うう、くそう……わかってくれるのはケミだけだよ。
こー:続いて……『温室/巨大な植物の根がぐにょぐにょとうごめき、君に襲いかかる。』
ケミ:これを3枚か。またまた厳しいな……!
こー:大丈夫。植物って音楽の影響を受けるって言うでしょ? クラシックをかけるとよく育つとか。というわけで……「『オルゴール』で植物を鎮めつつ、『マッチ』で根に火をつけて燃やす。さらに、植物の棘でやられた傷口を噛んだ『ガム』でふさぐ」!
筆者:え、いま「ガムで傷口をふさぐ」って言った?(笑)
こー:ふさぎますよ。当たりまえじゃないですか。川上さんともあろう人が、唾液の消毒作用を知らないんですか!?
筆者:唾液で消毒はともかく……ガムで傷口がふさがるか?
こー:ふさがるんですよ。さらに、ガムで糖分まで補給できるんです!
筆者:糖分を補給とか、さっきは言ってなかったじゃねーか(笑)。

判定の結果、2人が「SAFE!」を出したため回避成功。

こー:よし!
ケミ:次は僕です。『大ホール/幽霊たちがダンスに誘ってくる。上手く踊らなければ呪われてしまう!』これを3枚で――って、うまく踊る!? 
筆者:求められるのはダンスのセンス。
ケミ:幽霊たちってことは……昔この屋敷に来てた人たちですよね?
ゆみ:そうでしょうねぇ。
ケミ:なら、そうだな……まずですね、「『水晶球』をのぞきこんでベストな踊りを学びつつ、そこらへんにあった『絵画』を見て幽霊たちの好きそうな外見を研究。さらに、その外見に合わせて『口紅』でメイク」!
ゆみ:え、あの……最終的に「メイク」?(笑)
ケミ:大事なことじゃないですか。心が躍るんですよ!
筆者:なるほど、そういうことか……。
こー:いやいや、いまの肯定しちゃだめでしょう。身体は踊ってないでしょう!?
ケミ:大事なのは心ですよ!

 判定の結果、2対1で回避失敗。

ケミ:なんでアウトかなぁ……(ぶつぶつ)。
筆者:いや、いまのは上手いと思うよ。試合に負けて勝負に勝った感じだよ。
ケミ:ですよね?
こー:いやそこ、上手くないですから!
ゆみ:続いて……『厩舎/毒蜘蛛に噛まれた。早く治療しなくては。』これを1枚で。
こー:毒蜘蛛でしょ? 噛んだガムさえあれば勝ちですよ。
筆者:勝ちじゃねーよ。おれは認めてないからな!
ゆみ:こんなときこそ注射器があれば……でもしょうがない。今回は「『本』で毒蜘蛛について調べて解毒薬をさがす」……ん? さ、さがす間に……死にそうだ(笑)。

 結果は全員が「OUT!」。

こー:「死にそうだ」って言うまでは「SAFE!」のつもりだったのに。
ゆみ:自分で言いながら「こりゃだめだ」と思っちゃったの(苦笑)。

その後、筆者は『階段』から転げ落ち、『マネキン』にしがみつくもアウト。こーちゃんは『地下室』の悪魔を『チェーンソー』で切りきざみ、『油をかけて燃やし』セーフ。『食料貯蔵庫』で猛烈な腐敗臭に襲われたケミは『札束』を『ナイフ』で切りきざみ鼻に詰め、『運動靴』を履いて逃げてセーフ。
と、ここで「END!」カードがオープンされたため、ゲーム終了。


○勝敗
ゆみ:(各自が獲得したイベントカードを見て)あれ、こーちゃんだけが3枚獲得で、ほかの3人は1枚?
こー:どうですか川上さん。これが制作者の力ですよ!
筆者:くっ……メインデザイナーはおれなのに!
一同:(笑)
ケミ:2チーム対戦ですよね? ということは……こーちゃんとそのパートナーが勝利者ということになるのかな?
筆者:だね。では全員、最後に陣営カードをオープンしよう。ちなみにおれは(自分の陣営カードをめくる)「結社」側だ。
ケミ:僕は「教団」です。
ゆみ:私も「教団」!
こー:そして俺は「結社」。

終了

筆者:獲得したイベントカードの合計は、「結社」側が1枚+3枚=4枚。「教団」側が1枚+1枚=2枚。――というわけで、「結社」側である筆者&こーちゃんの勝利!
こー:やりました!
ケミ:くやしい! ――と言おうと思ったけど、あんまりくやしくない(笑)。
こー:そういうゲームですから。
ゆうみん:制作者2人が勝つのってどうなの〜?(笑)


○最後に
いかがだったでしょうか? ふだんアナログゲームに縁のない人でも十分に楽しめる『キャット&チョコレート』。
1人でも多くの方に遊んでいただければ幸いです!
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